そろそろ高校受験が始まる時期。
という事で、今回は高校受験のお話です。
過去のブログもご覧ください。
~目次~
地方の高校受験の実態
先日、宮城県の高校受験倍率が発表されました。
塾講師として、やはりドキドキする瞬間・・・。
では、ないんです。
だって、倍率なんてあってないようなもの。
ほとんどの高校が定員割れ。
倍率1倍を超える高校はほんのわずか。
1倍を超えたと言っても、定員160名に対して志願者163名とかの世界です。
よっぽど問題がない限りほとんどは合格します。
地方の学力が下がる理由
私が働いている塾は、宮城県の田舎にあります。
年々人口は減少。
もちろん子どもの数も減っています。
だから大幅な定員割れ。
受験とは名ばかりで、ほぼフリーパス状態。
基本的には全員合格します。
だから合格基準点も年々低下。
地域で一番の進学校でさえ、5教科合計260点(500点満点)で入れます。
そんな状況なので、本当に力のある子は仙台の進学校を受験。
ますます田舎の学力は下がるばかりです・・・。
高校に入ってから地獄を見る
そんな感じで高校に入ると、入学後は地獄の日々です。
高校の授業に全くついていけなくなります。
赤点&補習の常習犯です。
テストの平均点が30点台、学年の3分の1が赤点なんて高校もあります。
大学進学は夢のまた夢
「大学には行きたい!」そう考える高3生が多いですが現実問題は別です。
高校受験とは違い、大学受験は非常に厳しい世界。
でも高校受験をほぼフリーパス状態で乗り越えた子ども達は、大学受験も同じようなレベルで考えていることがよくあります。
だから「進学をあきらめる」もしくは「大学を選べない」状態となります。
どうすれば良いのか
「子どもの数が減る」
↓
「高校定員割れ」
↓
「フリーパス状態の受験」
↓
「学力低下」
↓
「力のある子は都市部へ」
この負の連鎖を、どうやったら抜け出せるのか。
なかなか難しい問題です。
ただ今の高校受験では意味がありません。
「いっそ募集定員を半分くらいにすればいいのに」なんて考えています。
幸い塾に通っている子ども達は、先を見すえて勉強してくれている子が多いですが、全体的に見れば、どんどん悪化しています。
「いかに競争できる環境を作れるか」が大切な気がします。
一塾講師として何ができるのか、なんて考えながら日々働いています。
いやー、難しい。
それでは、また次回。